松戸女子大生殺害放火事件

繰り返す強盗犯、殺人は初犯で死刑回避

2009年10月22日に千葉県松戸市松戸のマンション2階で火災が発生し、千葉大学に通う荻野友花里さん(21歳)の遺体が見つかった。

犯人として無職の竪山辰美(48歳)が逮捕され、無期懲役となった。

犯行の経緯や動機

鹿児島県出身の竪山は中学卒業後に大阪府等各地を転々として、職業も宅配や長距離トラック運転手、建築作業員、パン屋で住み込み従業員などを転々とした。竪山は妻子を持ち、自治会では役員をやり、地域住民からは真面目な人と認識されていた。

2002年4月、神奈川県海老名市のアパートで20歳前後の女性宅に侵入し、女性に怪我をさせて現金などを奪って逮捕された。

網走刑務所に7年間服役し、これが原因で妻子から縁を切られた。

荻野さん殺害の1ヶ月前である2009年9月に出所するが、定職がなく生活費に困窮して千葉県内で窃盗や女性への強盗強姦を11件行い、それにより得た金で豪遊した。

2009年10月22日、荻野さんが住む千葉県松戸市のマンション2階にベランダを伝って侵入。包丁を突き付けて現金約5000円とキャッシュカードを脅し取り、荻野さんの手足をストッキングで縛り包丁で胸や首を刺して殺害した後、証拠隠滅のため遺体に布団をかけて放火。午後8時頃、火の手が上がった。

その後ATMで荻野さんのキャッシュカードを使い現金2万円を下ろした。

堅山と荻野さんに面識はなかった。

司法解剖の結果、死因は胸を刺されたことによる出血性ショック死であり、煙を吸い込んだ形跡はないことが判明した。

警察は捜査を進め、すでに別の強盗強姦事件で逮捕されていた竪山を強盗殺人及び現住建造物放火等の容疑で逮捕。強盗傷害等と併せて起訴した。

判決とその後

2011年6月、千葉地裁で裁判員裁判が開かれた。竪山は事実関係を認め、争点となった殺意についても、殺意を持って強い力で荻野さんの胸を刺したと供述した。

地裁は堅山の犯行は執拗で冷酷非情であること、出所後も複数の犯罪を重ねており、証言が証拠と食い違い真実が述べられておらず反省が認められないことから更生の可能性は著しく低いとして、検察側の求刑通り堅山に死刑判決を言い渡した。

弁護側は死刑判決を不服として控訴、2013年10月8日に東京高等裁判所にて、計画性が無く1人を殺害した強盗殺人事件で死刑となった前例がないとして一審の死刑を棄却、無期懲役の判決を下した。

検察側と弁護側の双方が上告するも棄却され、堅山の無期懲役が確定した。