中野女性劇団員全裸殺害事件

「悪魔の声が聞こえた」殺人犯、殺人後の後付けとして無期懲役

2015年8月25日、東京都中野区のマンションで劇団員の加賀谷理沙さん(25歳)が殺害された。

犯人として福島県矢吹町在住の無職、戸倉高広(38歳)が逮捕・起訴された。

犯行の経緯や動機

犯人の戸倉は矢吹町の中学校を卒業後、県内の高校へ進学するも問題を起こして大学の推薦を取り消される。

戸倉は卒業後に上京。不動産会社の営業部で勤務するも犯行のあった2015年の6月頃に退職して地元へ帰ろうと荷造りを始めていた。

被害者の理沙さんは芸能事務所に登録後、アルバイトをしながら劇団の稽古に参加、舞台に出演していた。

2015年8月25日未明、戸倉は近所のコンビニへ立ち寄った際に帰宅途中の理沙さんを発見。連絡先を聞こうと理沙さんの住むマンションまで追いかけた。

部屋の鍵を開けていた理沙さんに声をかけたところ、理沙さんに大声を出されたため口を塞ぎ、部屋へ侵入して押し倒した。更に抵抗されたため、扇風機のコードで首を絞めて窒息死させた。

その後、戸倉は理沙さんの遺体を裸の状態にして乳房等を舐め、証拠隠滅のためにボディーソープで乳房を拭いて着衣を持ち去った。

翌26日午後9時頃、理沙さんの所属劇団やアルバイト先より警察に通報があり、警官が訪問。応答がないことから大家立ち会いの元部屋を確認して理沙さんの遺体を発見した。

27日に戸倉は自宅マンションを解約、31日には役場へ転出届を提出している。更に9月には福島の実家へ転居、荷物を運び入れた。

警視庁は当初、犯行の様子から顔見知りや近隣住民による犯行の可能性が高いとして捜査。

事件後に周辺から引っ越した人物等に捜査対象を拡大して翌2016年3月12日、戸倉は警視庁により殺人の容疑で逮捕された。

判決とその後

2018年2月16日、東京地裁にて当事件の初公判が行われて戸倉は殺人については事実を認め、悪魔だから倒さないと移る等の幻聴が聞こえたと証言。

一方で強制わいせつ致死罪については否定、嫌がることをすれば息を引き返すと思い胸の辺りを舌で軽く触れたと語っている。

精神鑑定では回避性人格障害と診断されたが、医師は殺人への影響は否定。幻聴についても違和感を覚えるとして犯行後の後付けと指摘した。

検察側は無期懲役を求刑、弁護側は懲役17年程度を主張した。

3月7日、地裁は通り魔的犯行として戸倉へ求刑通りの無期懲役判決を下した。弁護側は控訴・上告するも棄却されて戸倉の無期懲役が確定した。