寝屋川市中1男女殺害事件

2020年07月

夏休み中の中学生男女が、突如、行方不明に。

寝屋川市(ねやがわし)中1男女殺害事件とは、2015年(平成27年)8月13日に大阪府寝屋川市に住む中学1年生の平田奈津美さん(13)(以下、女子A)と星野凌斗さん(12)(以下、男子B)が行方不明となり、それぞれ遺体となって発見された事件。

事件概要

事件発生

2015年8月13日早朝、大阪寝屋川市で夏休み中の中学生男女が行方不明となった。

最後に確認されたのは駅前アーケードの防犯カメラに映った姿で、夜になって高槻市の物流会社駐車場で女子Aの遺体が発見された。

死亡推定時刻は夜7時半ごろ、死因は窒息死であったが、遺体は粘着テープで縛られ、30か所以上の無残な切り傷があった。

事件の経緯

捜査本部は、現場付近の防犯カメラに映っていた不審車両の所有者、山田浩二(45歳)を特定し、重要参考人としてマークした。

8月21日深夜、大阪市北区の駐車場で山田の車が見つかり、尾行したところ、立ち寄った柏原市の竹林から男子の遺体が発見された。

死後数日が経過した遺体は、一部白骨化するなど損傷が激しかったが、検死の結果、行方不明の男子Bと確認された。

同日夜、警察は女子Aの死体遺棄容疑で山田を逮捕した。

犯人の生い立ち

事件現場近くの大阪府枚方市出身の山田は、窃盗などの犯罪を繰り返して少年鑑別所に入所し、逮捕監禁・強制わいせつ・強盗・銃刀法違反などで起訴された前科8犯の札付きだった。

2002年には、男子中高生ら7人に対するわいせつ目的の監禁事件を起こし、懲役12年の実刑判決を受けて服役しており、徳島刑務所を1年前に出所したばかりだった。

判決とその後

逮捕当初、共犯者の存在を主張していた山田であったが、一転黙秘し、殺害場所や殺害方法なども晃簡易ならなかった。

直接証拠も少ないため捜査は難航したが、防犯カメラの映像や聞き込みによる情報収集の結果などを根拠に、検察は起訴に踏み切った。

2018年11月1日に大阪地方裁判所で開かれた初公判では、山田は遺族に土下座するパフォーマンスを見せたが、その後の罪状認否では、「大声を出されたので口を押えただけ」と少女Aへの殺意を否認し、少年Bについては「体調不良で動かなくなった」と無罪を主張した。

また、弁護側も「被告は犯行時に心身耗弱(こうじゃく)状態だった」と、責任能力の有無を争う姿勢を示した。

だが、12月19日の判決公判において、大阪地裁は「完全責任能力を有していた」として殺意を認定し、山田の供述自体が信用性を欠くとして、検察側の求刑通り死刑を言い渡した。

弁護側はこれを不服として大阪高等裁判所に即日控訴した。

山田も「裁判は第1審では終わらない」と上告する態度を示していたが、19年5月18日、拘置所内での刑務官とのトラブルをきっかけに、「もうどうでもいい」と自暴自棄になり、自ら控訴を取り下げ、同日付で1審の死刑判決が確定した。

弁護人は「山田死刑囚自身による控訴取り下げは無効である」と主張しているが、撤回が認められるケースはまずないといっていい。