沖縄女子中学生強姦殺人事件

残虐な犯行だが、被害者が一人のため死刑にならず

1996年6月21日、沖縄県名護市の農道で中学校から帰宅中の中学3年生Aさん(15歳)を、元建設作業員の柳末盛(38歳)と上野勝(37歳)が道を尋ねる振りをして車に押し込み、ワゴン車で拉致した。

国頭村の私道へ移動した後、Aさんを強姦、財布の金200円を奪った。

Aさんの手足を押さえつけ顔に石を数十回振り下ろし、ロープで首を絞めて殺害し、ガードレール下の崖へ遺体を投棄した。

犯行時Aさんの悲鳴を聞いた男性が現場へ駆けつけるが間に合わず、警察へ通報した。

緊急配備を敷くがAさんの行方は発見されず、公開捜査や住民らの捜索が行われ、沖縄県知事も会見で情報を求めた。

犯人らは犯行後に国頭村のビーチで遊び、辺戸岬の山中に車を隠し、徒歩で那覇市内へ戻る。

車輌窃盗で指名手配されていることを知った柳が種子島で出頭。同事件を供述し、Aさんの白骨遺体が発見された。

上野は翌9年1月に浦添市内で逮捕された。

犯行の経緯や動機

柳と上野は同じ建設会社の同僚であり、会社を退職して逃走しようと会社のワゴン車を窃盗した。

柳が上野に、女性を拉致して暴行し、金品を強奪することを持ちかけた。

1996年6月21日、沖縄県名護市で犯人らは女性を物色し、自転車で下校途中の2人連れの中学生を発見した。

その後、Aさんが1人になったところで、道を聞く振りをして、隙を見て車に押し込め拉致した。

Aさんは中学校のバレー部の練習から帰宅中であった。

車を国頭村の私道へ移動させ、Aさんを強姦し、財布の金200円を奪った。

泣きながら命乞いをするAさんの手足を押さえつけ、顔に石を数十回と振り下ろし、ロープで絞殺。ガードレール下の崖へ遺体を遺棄した。

連れ去り時の悲鳴を近所の男性が聞き、現場へ駆けつけるが間に合わず、警察へ通報した。

沖縄県警は緊急配備を敷くがAさんの行方は発見されず、8日後に公開捜査が行われた。住民らも捜索を行い、当時の太田沖縄県知事も会見で情報を求めた。

犯人らは犯行後、国頭村のビーチで遊び、辺戸岬の山中にワゴン車を隠し、那覇市内まで約100キロ歩いた。そして上野は県内に残り、柳は本土へ渡った。

柳は車輌窃盗で指名手配されていることを知り、種子島で出頭し、本事件を自供。

首にロープがかかり白骨化したAさんの遺体や、カバン等を発見された。

上野は翌年1月、浦添市内の市営球場で野宿している所を逮捕された。

判決とその後

一審で検察側は死刑を求刑したが、1998年3月17日、柳と上野に対して無期懲役が言い渡された。

検察側は刑が軽すぎるとして控訴、二審では1999年9月30日、一審の判決を支持し柳、上野に無期懲役が言い渡された。

裁判長は判決理由に、犯行は残虐であり遺族の心情は理解できるが、被害者は1名のためと述べた。

検察側は上告せず、柳と上野の無期懲役が確定した。