ロボトミー殺人事件

2019年10月

ロボトミー手術をされた男は、医師への復讐のため無理心中を考えたが…

ロボトミー殺人事件とは1979年東京都小平市で起こった強盗殺人事件のことである。

当時を覚えている方であれば日本中を戦慄した殺人事件であることを思い出させてしまったかもしれない。

なぜならロボトミー殺人事件は単なる強盗殺人ではなく、精神異常からくる猟奇的な殺人だったからだ。

とはいうものの知らない人は多いと思うのであまり類を見ない特殊な殺人だった事件を紹介していく。

事件概要

事件の名前でもあるロボトミーとは「脳を切り取る」精神外科手術のことであり、当時は画期的な方法とされていたが人格を変えてしまうなどの重篤な危険性があり現在では禁止されている。

犯人の桜庭章司(逮捕時35歳)は元々暴力性の強い面があり、度々捕まっている。

1964年3月スポーツライターであった桜庭章司(35歳)は司妹宅に伺い母親のことで話し合っているうちに喧嘩になりそばにあった人形ケースを破壊。

現行犯で逮捕され、前科などを調べていく内に精神病質の疑いがあるとされ保養所に強制措置入院される。

1964年11月2日桜庭は「藤井きよし医師」によりロボトミーの一種であるチングレクトミーという手術を、何もわからない桜庭の母親から承諾を得て強制的に受けさせられる。

術後はやる気が起きない無気力状態に近くなりライターの仕事もできなくなっていった。

1969年頃からてんかん発作に悩まされるようになり、診断の結果チングレクトミーの後遺症と判明。

1976年弟の会社で働いており英語力を変われフィリピンの支社で働くことに。

1978年美しいマニラの湾を眺めていながらも何も心が動かない自分は人間ではないと思い、自分の人生を台無しにした藤井医師を殺して自分も死のうと決意。

1979年9月26日桜庭は藤井医師と心中をするために遺書をもって小平市にある自宅に配達員を装い押し入る。

その場にいた藤井医師の母である深川タダ子(70歳)を押さえつけ、後に帰ってきた妻である藤井道子(44歳)も拘束し藤井医師が帰宅するのを待った。

しかし予定の18時30分頃になっても帰宅をせず、20時を過ぎても帰宅しないため殺人の延期を決意。

強盗殺人に見せかけるために母と妻を殺して預金通帳と現金46万円を奪い逃走。

同日22時20分頃池袋駅で行動に不信を抱いた警察官に職務質問され銃刀法違反の容疑で逮捕。

藤井医師は同僚医師の送別会により翌日午前2時にタクシーで帰宅している。

動機・経緯

動機は「復讐」の一言に尽き、強制的に手術をして人生を狂わせた藤井医師への恨みが原因。

術後から数年たった後の犯行なので「殺して自分も自殺」するという思考できる状態ではあった。

判決とその後

桜庭自信が判決は死刑か無罪にしてほしいと供述しており、判決が出るのは長引いたが無期懲役を言い渡されている。

桜庭は生きていても仕方がないと自殺する権利を求められたが破棄されている。

現在も服役中であり自殺もできないまま過ごしているが、医師についてはわかっていない。

どうしたら誰も死なずに済んだでしょうか。