徳島・淡路父子放火殺人事件

2020年07月

「おい、小池!」のポスターで有名な放火殺人事件

2001年4月20日未明、徳島県徳島市内の県営住宅の一室で火災が発生。現場の焼け跡から無職の父親の遺体が発見された。翌日4月21日深夜、兵庫県淡路島の別荘地で火災が発生。焼け跡から父親と同居していた長男が遺体で発見された。2人の死因は火災によるものではなかった。

遺体は鈍器で頭を殴られ、首を絞められたことが判明。父親の自宅からは預金通帳4冊(総額4000万)がなくなっていた。

約1ヶ月後、徳島県警察による捜査の結果、父子の接点のある被疑者の男が浮上。しかし男の姿はなかった。男の軽トラックから長男の血痕が発見される。被疑者特定から程なく男は全国に指名手配された。被疑者の病死が確認されるまでの8年間で108万枚が全国に配布された。

犯行の経緯や動機

被疑者死亡により立証不可能。

逃亡していた被疑者の特徴

指名手配犯は実名報道され、その名前は小池俊一容疑者で当時52、殺人容疑がかけられていた。指名手配書には以下の特徴が記載された。

 ・1960年8月生まれ
 ・身長174センチ位
 ・中肉
 ・北海道出身(本籍は兵庫県洲本市)
 ・上の前歯が4本ない 
 ・両手の小指が短く、薬指の第一関節に届かない
 ・箸の持ち方が握り箸
 ・腹部に盲腸の手術痕有

犯人の逃走

2012年10月20日、岡山県岡山市北区で指名手配犯の男が病死していたことが確認された。

岡山県警察によると、10月19日午後9時5分頃、岡山市北区の家屋内で男が倒れているところを同居女性が見つけて119番通報したが、午後10時15分ごろに死亡し、警察が検死を行ったが、この時にはこの人物が指名手配犯であるとは気づかなかった。翌10月20日に同居女性が葬儀業者に連絡した際に葬儀業者が偽名ではないかとして警察に相談し、改めて指紋の照合をしたところ男と判明した。

司法解剖の結果、男の死因は心タンポナーゼであった。同居女性は「2005年頃から偽名とは分かっていたが、殺人事件の指名手配犯とは知らなかった。職には就いていなかった」と説明している。男の病死が確認されるまでに寄せられた男に関する情報は約4400件だった。12月5日、被疑者死亡のまま徳島地方検察庁に、書類送検、同月12日に被疑者死亡で不起訴処分となった。

また、犯人が見つかったことにより、300万円もの懸賞金がかけられた指名手配犯が、思わぬ絶倫生活を送った末に死亡したことが判明した。その人物こそが、「おい、小池!」の手配ポスターで徳島県警から全国指名手配されていた、病死で発見された小池容疑者だった。

小池容疑者は、岡山県岡山市内の8階建てマンションの一室で女性(当時67)と亡くなるまで同棲していた。10月19日夜にこの女性が、トイレでうずくまっている同容疑者を見つけて119番通報したが、搬送先の病院で死亡が確認された。

死因は「心臓疾患による病死」だったというが、小池容疑者の素性がバレて大騒ぎとなったのは、その後の成り行きから。

小池容疑者は15歳も年の離れたこの女性と、2005年から同棲しており、『小笠原準一』と名乗って生活していた。そのため火葬許可書や埋葬許可書が取れず、葬儀会社が警察に通報。指紋照合の末に、小池俊一だと判明した。

同居女性によると、2人の出会いは7年前。彼女が勤める小料理屋に小池がフラリと立ち寄ったことがきっかけだという。間もなく小池は女性の部屋に転がり込み、仕事もしないまま月に2万円ほどの小遣いをせびって生活していたのだそう。

また、マンションの同じ階に住む若者は、ここは繁華街に近いのに、1Kで3万5000円と家賃が格安。ただ生活音は筒抜け。今思えば、夜中に部屋からあの時の声が度々聞こえてきて、『年の割には、お盛んだな』と思ったことがある。男はポスターの写真とは面ざしが違い、老けて見えたから夫婦かと思っていたのですとの証言もあった。

報奨金

2004年4月20日及び同年4月21日、被害者父子の死体遺棄・死体損壊容疑の公訴時効が成立し、強盗殺人容疑で継続捜査となったのち、2010年9月9日に都道府県警察が捜査中の事件のうち、警察庁が指定した事件について、容疑者の確保に直結する有力な情報を提供した者に民法529条及び532条の規定に従って懸賞金が100万円~300万円(最高1000万円支払われるが、提供者が複数人の場合は均分される)で応募期間は原則1年の捜査特別報奨金対象事件に指定された。

その後、容疑者死亡により、動機などが明らかになることはなく、未解決事件となった。