土浦連続殺傷事件

「おれを殺さなければ、死刑になるまで殺し続ける」

土浦(つちうら)連続殺傷事件とは、2008年(平成20年)3月19日と同23日に、茨城県土浦市で発生した通り魔事件。男が、持っていた刃物で相次いで人を刺し、2人が死亡、7人が重傷を負った。

事件の詳細

事件発生

2008年3月23日午前11時頃、JR荒川沖駅付近で無差別通り魔事件が発生。西口のエレベーター付近から東口方面に、ニット帽をかぶった男が一気に駆け出すと、走りながら次々に通行人ら8人をサバイバルナイフと包丁で切りつけた。その際、最後に刺されたYさんが死亡したほか、7人が重軽傷を負った。

事件の経緯

犯人は、3月19日に土浦市内で刺殺されたMさんの殺害容疑で指名手配中の金川真大(24)。警察はMさん宅に放置された自転車から金川を割り出し、全国に指名手配していた。金川はMさん殺害後、秋葉原に逃走し、都内のホテルに宿泊していた。そこで髪を切るなどして変装していた。また、警察に電話をかけ「私が犯人です。早く捕まえてごらん」などと挑発した。

この間、茨城県警は捜査員170名を投入し、常盤線各駅に捜査員を配置した。特に、荒川沖駅には8人を配置し、重点的に警戒態勢をとっていたにもかかわらず、再び犯行が行われ、被害者の中には土浦警察署の巡査も含まれていた。

逮捕

荒川沖駅での犯行後、金川は血の付いた包丁を持ったまま、駅近くの交番に行き、備え付けてある電話機から「私が犯人です」と自ら通報。午前11時16分、駆け付けた警察官に逮捕された。

本人歴

高校時代は弓道部に所属していたが、引退後、何をするにも意欲がなくなってしまい、卒業後にも定職に就かず、コンビニなどを転々としたバイト生活を送っていた。

また、ゲームに熱中し、家族とのかかわりを避け、食事も一人でとっていた。ゲームは特に戦闘ものを好み、大会で入賞するほどの腕前だった。

動機と犯行までの経緯

金川は「生きていても仕方ない。人を殺して死刑になろう」と思い、犯行を計画した。当初予定した殺害対象は、実の妹や小中学校の児童生徒であったが、標的にしていた小学校が卒業式で、多数の保護者がいたために断念した。そして、たまたま見かけたMさんに狙いを定め、犯行に至った。

金川は携帯電話を2台所有しており、メールで「俺は神だ」「俺のやることがすべてだ」などと、ひとりでやりとりをしていた。

判決とその後

逮捕後の調べで「7、8人殺せば死刑になれると思った。自殺は痛いから嫌だった」などと供述した。また「謝罪の思いは感じない。俺を殺さなければ、死刑になるまで殺し続ける」と早期の死刑執行を望んだ。2009年12月18日、水戸地裁で死刑が言い渡された際には、「完全勝利といったところ。あとは死刑執行までの時間をいかに短くするか。国が執行に動かなければ、裁判に訴える」などと発言し、笑みを浮かべた。

翌年1月5日、死刑が確定。事件から5年後の13年2月21日、死刑が執行された。享年29歳であった。